今あるアセット、これから取得するアセット、他社所有であるがこれから入手したいアセットを流動化するあるいは流動化で入手することの意義、デメリット、メリットをわかりやすく解説する。
では、アセット流動化はどのようなニーズであれば良いか? つまり、誰がターゲットなのか? メリットの面から分析する。 1IPO(株式上場・もしくは株式上場を目指している非上場企業)企業 2現有資産を有しながら、借入金をオフバランスにしたい企業(株式上場、非上場企業問わず) 3現有資産を持ちながら、キャッシュフローを良くしたい企業(株式上場、非上場企業問わず) 4企業経営と資産管理を分離して、運営したい企業(株式上場、非上場企業問わず) 5新規のアセット投資を行いたいが、借入金を増やしたくない、又は借入が困難な企業(株式上場、非上場企業問わず、年商と利益率の限度一杯の借入がある場合は資産購入のケースでも不可になる) 6テナントで入っているがそのアセットをテナント企業自体の借入を増やさずに入手したい企業(株式上場、非上場企業問わず) 以上の6分類のニーズがある企業にメリットがある。 では、すべての中小企業がアセットの流動化もしくは流動化でアセット購入が可能かと言うと、 A ベンチャー(新規開業から3ヶ年未満)は敬遠される。例外として上場企業と取引がある又は上場企業が一部出資企業(連結対象でなくても良い)は良い。通常最低3期は必要。 B 債務超過の企業は敬遠される。 以上のA、Bの分類に入っている企業は、アセット流動化は困難である。 A、B以外の企業はすべて対象となるかというと、流動化したアセットに入居するテナント企業が(他の純然たるテナントともしくは自社がテナントとして入る)家賃見合いに充当する利益が安定してあるかどうかがポイントになる。 アセット流動化は収益還元法という計算式で行うからである。 あくまで、テナントの収益(アセット所有者から見るとテナント料)が確保できるかどうかが、判断基準である。 土地の路線化の価格、建物の資産価値は考慮されるが、あくまで家賃収入が安定してはいるかどうかで決まる。 いくら、資産価値はあっても、家賃が無い場合は、論外である。 家賃の高低によって、流動化の不動産価格は決定する。(通常表面利回り何%という) 表面利回り(固定資産税・資産管理費を除いた利回りをネット利回りと言う) 更に、家賃の高低に加えて、テナント契約の内容(一般的には10年の中途解約なしの定期賃貸契約)、もっとも最低5年でよいとする契約もあるし、中途解約付の場合はテナントがすぐに埋まるかどうかの客観的判断材料として第三者機関のマーケッティングリポートで判断) 後は、テナントの企業品質の優劣で決定する。 では、流動化のターゲット企業は分類したが、なぜ流動化するかのメリットはどうかと言うと 1キャッシュフローの改善 2倒産隔離の確定 3簿外処理(オフバランス) がある。 1のキャッシュフローの改善は、アセットを用意するとなると、一般的には金融機関からの融資(通常コーポレートファイナンス又はコーポレートローン)で期間は7年から長くても15年が限度である。 この間は、初期の段階で元金据え置き期間(通常1年から2年)はあるが、普通は元金均等払いの計算である。 金利はともかく、この元金均等払が毎月のキャッシュフローの悪化になるのである。 流動化は、ノンリコースローンを使うので、毎月の金利だけですむ。 (一部金融機関は元金を小額返済するケースと償却相当金額返済のケースもある)おおむね期間は7年から10年である。 では、7年後に丸々元金が残ることになるが、7年後に改めてリファイナンス(新たにまた7年の契約)をすることになる。 その時の、リファイナンス金額は、ノンリコースローンの支払い実績(延滞無く支払われているかどうか)、テナント期間の更新有無(初期の契約残期間と更新の有無とテナント料が延滞なく支払われてきたかどうか)、土地建物の鑑定評価額(土地の価格が上がればプラス・下がればマイナス・建物の償却の推移)、建物のエンジニアリングリポート(特に設備関係の修繕の有無)の優劣で決まる。 2の倒産隔離とは、中間法人を用いて行う行為である。 以前は、ケイマン諸島にある法人を使い行っていたが、日本の中間法人(アセットマネジャーが用意する)を使うことで処理は可能となっている。 倒産隔離とは、アセット所有者にテナントからの家賃が入らなくなってもアセット所有者の個人保障が無いことで連帯保証されないのである。 金融機関との契約で連帯保証は外れるのである。 よって、テナントが自社の場合でも保証が必要でないのである。 3 簿外処理(オフバランス)とは 特にIPO企業は有効であり、年商と利益で限度額は決まるが一般的に非上場企業の金融機関からの借入限度額(資産担保が有っても)がオーバーしている企業には有効な手段である。 但し、SPC(特定目的会社=アセット所有者)のエクイティー出資範囲の5%未満が限度である。 5%を超えると公認会計上、オフバランスとはみなされないからである。 アセットをSPCに移し、エクイティー出資が5%未満であれば、本体の借入がそのまま削減されるからである。 では、なぜ今金融機関はこぞってノンリコースローンに力を入れているかと言うと、アセット総額の70%の限度額での融資であると言うことで、コーポレートでは100%のフルローンよりリスクが少ないことと、通常のローンより高めの金利が取れると言うことである。(現在長期プラが2.6%に対してノンリコは3.5%以上) 金融機関から見ると、アセットが倒産になると(テナントが倒産するか家賃が入らなくなる)アセットの処分となる(競売か任意売却)と総額の70%であるので優先的に入ることになる。(エクイティーは劣後債でノンリコースローンは優先債)(エクイティーは最悪のケースになってもノンリコースローンが優先されるため) また、個人保障をとっても現在ではあまり意味が無いことと、アセット自体の価値(テナント企業品質の優劣・土地建物鑑定評価)の処分で債権回収処理が迅速で行われることになる。 では、エクイティーはアセットが倒産すると債権回収はノンリコの後になるため、回収が困難になるケースが多い。 よって、一般的にはエクイティーの配当は年間15%から20%の高額利回りである。 限度は総額の30%出資である。 以上のSPCあるいはTMKの設立から(SPCは金融監督庁の届出が必要)エクイティーファンドの組成ノンリコースローンの組成、信託銀行への信託を一体的に行うことが通常アレンジャー業務と言う。 また、SPCあるいはTMKの所有する、アレンジャー業務を自ら行う企業をアセットマネジャーと言う。(アセットマネジャーはエクイティーの5%を受け持つ) 自社でSPCを持つ場合は、5%以内は自社の出資 通常、不動産投資ファンドとは、アセットマネジャー(金融監督庁の届出が必要)もしくは、エクイティー出資のみを行うエクイティーファンドを言う。 しかし、流動化はあくまでアセットがあり、テナントからの家賃が発生し、定期賃貸の契約がなされてから出ないと対応はできない、よって開発型(これから土地を取得し建物設備を建設する=当社が土地の購入から建物設備建設する)は当社のアセット開発型スキームを利用することで可能となる。 ここに、当社の流動化での社会貢献がある。 by ieblog | 2007-02-26 02:13
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